音楽アーティストとはどういう人なのか

音楽アーティストという言葉があります。何らかの音楽の創作や表現活動をしていればみんなアーティストなのでしょうか。

たとえばいわゆるアイドル歌手をアーティストという言葉で呼ぶのは抵抗がある、という人も意外といるような気がします。どういう条件が音楽アーティストとそれ以外を分けるのでしょうか。

一般的には、何となくですが、歌や曲を自作している人がアーティストだという感覚が強いような気がします。グループの場合も、そのグループのメンバーの少なくとも一人が作詞や作曲にたずさわっている場合にアーティストとして認識されているような感じです。アーティストという言葉は直訳すると「芸術家」ですから「自分の作品を作っている人」というイメージが強くなるのかもしれません。

そういう観点で見ると、他者が作った歌や曲で歌ったり踊ったり演奏したりするだけの人はなんとなく「アーティストではない」という風にくくられてしまうのかと思います。その場合は、その人の表現活動の性質によって、歌手とか、演奏家とか、アイドルとかに呼び分けられるのではないかと思います。

しかし、自作していなければ音楽アーティストとは呼べないのでしょうか。それもなんだか違う、という気がしています。他の人が作った歌や曲でも、それをよく理解して、自分のものとしてしっかりと歌ったり演奏したり、その楽曲に合ったパフォーマンスが出来ていたりしたらそれはアーティストの名に値するのではないでしょうか。

逆に、いくら自作していても、それがありきたりの、誰かが作ったフレーズの継ぎ合わせのようなものでしかなければ、それを作った人はアーティストと呼べないように思います。もちろん、歌や演奏などが下手すぎる場合も同様です。

つまりは、自作しているか否かにかかわらず、オリジナリティとクオリティを持って、音楽を表現できている人、そういう人が音楽アーティストと呼ばれるのにふさわしい人なのではないかと思うのです。